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3号店 出店計画断念

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ずっと出したかった3号店の出店計画

アメブロにも少しだけ転載していましたが、ずっと3号店を出店できる場所を探していました。
目標1000件のテナントを出店シュミレーションにかければ売上60万/月を超えるお店が作れるはずと数字の目標設定をして今年の1月から探し続けていました。

そしてついに見つかったまでは良かったものの。。。

出店を考えた理由

今まで6年ほどコインランドリー経営をしてきて何とか撤退せずにやってこれました。
そこで思うのは、少ない店舗では不測的な要因で売り上げが減ったりなくなってしまう恐れがあると感じていました。(私は個人事業主なので固定給がないためです)

そこで複数店舗を経営することで売上の安定、機械の陳腐化の平準などを目的に計画していました。
最終的には5店舗できたらいいなと思ってます。

今のところ郊外型といわれる駅から離れた比較的大きめなお店の運営でしたので、都心型といわれる店舗も商圏もコンパクトなお店を出店したいと考えています。
都心型は投資総額が少なく対して売り上げが見込めるため、激戦区でもあります。

場所探しは困難を極めるうえ、陣取り合戦のように既存店との距離によっては断念せざるを得ない候補地もたくさんありました。

出店に際して

今回は東京23区の東部、賃料が安いエリアでランドリーの激戦区でもありました。
こういう地域の場合、うまく空白エリアであることが最低条件です。
競合店がある場合、どんなに古いお店でも固定客がいて、競合することにより売上が下がります。
どんなに少なくても、その減っている部分は利益が純粋に減ってしまうことを意味します。
そのため、競合店の商圏に被らない空白エリアを探していく必要があります。

今回のエリアは500メートル圏内に1店舗あり、その点マイナスでしたが、大通りを挟んでいたため大きな影響がないと判断しました。
大通り、線路、河川などは商圏の阻害要因です。
今回に関してはこれが商圏の線引きとして考え、それでも成り立つかが判断材料でした。

計画の概要

借りる予定だったテナントは10坪程度、家賃9.9万円でした。
そして機械や工事費、不動産関連費の総額で1750万円を想定していました。
これで毎月60万の売上、年商は720万なので売上対比で41%、ざっくり利益は12万ほど利益率は8.2%くらいの計画です。

家賃はエリア特性から考えると割安

広さも都心型としては申し分なく、何より良かったのは間口が広い横長のテナントでした。
間口が広いと圧迫感がなく、お客様も入りやすい店舗作りがしやすいので気に入りました。
そして店舗周辺は集合住宅が多く、商圏の近距離に人口が密集していました。

商圏は郊外型で1キロと2キロ、都心型では250メートルと500メートルでどれだけ人口や世帯数があるか判断します。
お店に近いところに密集していても、250メートルのあたりに密集していても数字上は同じですがどちらが良いかは一目瞭然ですね。

機械代金や工事費用も都心型ならでは

都心型は小さいお店なので、どうしても入れられる機械の台数に限りがあります。
そのため、洗濯乾燥機など新型の高い機械を入れても総額ではそこまで大きくなりません。
郊外型と同じような売り上げ目標にしているので、投資総額が少ない分、利益率は良くなります。

また家賃も安く済むことが多いので損益分岐点が低くなることもメリットです。

売上予測やランニングコスト

どの事業でも売上予測は予測でしかありません。
毎月60万いくお店を目指していますが、実際の売り上げはオープンしてみてから。
予測の確度を上げること、コストを下げることできることはそれだけです。

売上予測 シュミレーション

売上予測は出店候補地が決まってから、ランドリーの代理店やメーカーで行うものです。
今まで書いてきている立地条件などの細かな条件に照らし合わせて利用率、客単価などを求め売上予測を立てていきます。

ここで大切なのは数字の掛け算であること。
係数を少し変えれば売上がよく見えたりさせることも可能です。
コインランドリーの失敗談でよくあるシュミレーションと実際の売上が大きく乖離していて赤字というのは、このあたりのシュミレーションの信用度かシュミレーションでは予期しえない地域性があったかです。

前者の問題は根が深いですね。
出してくる営業マンによって信用できるかどうか、その所属している会社は信用できるのかを判断していくしかありません。
ここでは100か0かではなく70%くらい信用できるなら予測値に掛け目を入れて、全く信用できないならほかの代理店からも予測を立ててもらい、その売上でも利益を出していけるのかを考えていく必要があります。
すべての責任はオーナーが負わなければならないからです。(常識的な範囲内で)

今回の計画では、依頼する代理店は売上予測を低めに出すタイプのところという認識でしたのでシミュレーションからどれだけ伸ばせるかということを考えていました。

ランニングコスト

ランドリーのランニングコストはある程度、予測が立てやすいです。

  1. 水道光熱費
  2. 家賃
  3. 機械代金の返済
  4. 清掃人件費
  5. コールセンター

1.水道光熱費
ガス、水道、電気代ですが大体売上の30%を見込んでいれば大きく外れません。
電気代は削減しやすいです。詳細はコインランドリーの経費削減策をご覧ください。
ガスは都市ガス、プロパンにより金額が変わりますし、空調や給湯器などガス会社に負担してもらった場合、ガス代に上乗せされることがあります。

2.家賃
これに関しては賃貸契約を結ぶ前にできるだけ交渉しておくことをお勧めします。
ある程度は応じてくれることがあります。
ここで家賃が下がると損益分岐点が下がり楽になります。

3.機械代金の返済
出店にあたり自己資金ですべて賄えれば運営はだいぶ楽になります。
しかし私はそこまで資金がないので借入かリースを利用します。
借入の場合は融資期間10年で、金利3%くらいで計算しておきます。

4.清掃人件費
清掃はパートさんを自ら採用するか、別の会社に委託するかのどちらかになるかと思います。
自ら採用して給与支払いやシフト管理などを行えば、余計な費用は掛かりません。
1回の掃除は大体1時間くらいなので、
東京では1,013円(執筆時点の最低賃金)×30日=30,000円~35,000円あたりです。

すべて委託すると40,000円~50,000円くらいかかります。

5.コールセンター
自分でもできますが委託したほうがメリットが多い気がします。
だいたい7,000円~10,000円くらいします。

断念した理由

やっと見つけた出店候補地、なぜ断念せざるを得なかったかというと【融資】が原因でした。
1号店は地元信金でのプロパー融資、2号店は公庫とリースの併用、今回は公庫で行けるだろうと考え、公庫のみで進めていました。

ちょうどコロナ関連の融資がありましたので、金利も安く対象条件にも合致しているため迷うことなく申し込みを入れました。
もともと、公庫との取引は事業を始めたころからなので足掛け7年になろうかと思います。
自分でも慣れていると思っていたのですが。

結論としては、コロナ関連では新規出店のための融資はできないとのことでお断りされてしまいました。
初めての融資制度なので担当も面談までは問題ないような感じで話していましたが上のほうでストップ?がかかったようです。
コロナで下がった売り上げを元に戻し安定化させるための出店という考えでしたが、制度の趣旨には合致しないとの判断でした。

結果として既存の公庫の借り換えはコロナ関連融資にてできまして、支払い負担はだいぶ楽になりました。
しかし念願だった3号店の計画は頓挫してしまいました。

反省点

1.出店エリアの兼ね合いで取引のある信用金庫の融資が利用できなかった。

2.新たな融資制度の不確実性を鑑みなかった。

3.財務状況が融資を受けるに値しない状況であった。

細かな点は上記の通りだと思っています。

まず1点目、出店エリアと取引先の営業エリアが重なっていなかったこと、これが大きな足かせとなってしまいました。
ちょうど公庫への打診をしているときに、今後を考え、エリアをカバーできる金融機関の口座を作成したりしていました。
しかし金融機関の担当と話していても今回は公庫を利用しますと伝えていましたし、公庫が落ちてしまえば、それより審査の厳しい信用金庫にお願いすることも厳しいでしょう。
なにより、公庫落ちたのでお願いしたいなんてまず不適格の烙印を押されてしまいます。

そんなわけで公庫に落ちてしまった段階で断念せざるを得ませんでした。

2点目、新たな融資制度の不確実性、これに関しては誰もがみな初めての事態ですから担当が悪いとかそういう話ではありません。
根本的に私自身がリスクヘッジできていなかったことが原因です。

3点目、財務状況が融資するに値していなかったこと、2号店は昨夏オープンしました。
計画していた段階では今年の5月、2号店のオープン以降、決算していなかった(法人の決算月が年末ではないため)ので、決算書には1号店とほかの事業の売り上げのみとなっていました。
対して借入は2号店の分も存在していましたので、売上は小さく、借入は大きくなっており相手をしてもらえなかったのかもしれません。
出店ペースが速いとも言ええますが資金が潤沢にありしっかり利益が出ていれば融資を受けられたはずです。
そういう意味で融資に値しなかったと考えています。

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